むとう小児科医院も五年生になりました  

 むとう小児科医院も宮永市町で開業して、五年目に入りました。知らない土地での開業に、初めは不安があったことは事実です。実際、開業当時は、医院の周りはたんぼだらけでした。しかし、家もしだいに増え、夢中で患者さんと接しているうちに、アッという間に四年間が過ぎてしまいました。この間、自分が目指す医療が出来たかどうか疑問ですが、小児科医として子供の笑顔を大事にする医療を心掛けたいと思っています。
時に、失敗はありますが。
子供達も新しい環境へ
 保育所や幼稚園、小学校や中学、それぞれの道へ子供達は進んで行きます。風邪ばかりひいていた子供も、年毎に強くなって、病院へくる機会も少なくなります。また、初めて保育所や幼稚園に入った子供達は、熱を出す機会が増えるかも知れません。どちらにしても新しい環境は、子供達を緊張させます。そのためにお腹や頭が痛くなることもあります。あるいは、じっと耐えている子供もいるでしょう。親として、気付きながらも、祈りながら見守るより仕方ありません。「頑張れ。」という言葉よりも、子供がその山を越えて行けるように、子供の気持を察しながら言葉をかけてあげてください。確かに現代の子供達は、私達が過ごした子供時代よりも、追い詰められた環境に置かれていると思います。しかし、その悩みの源は、人と人との関係であることに変わりはありません。親子の信頼関係が、ほかの人との信頼の元になります。多くの信頼に囲まれて、子供達は、山や川を越えていくのだと思います。

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