4月から第3期・第4期
       MRワクチンがはじまります

 インフルエンザも峠を越えました。それに変わってロタウィルスなどの「お腹に付く風邪」が多くなってきました。ウィルスの世界も大変です。「次は俺の番だぞ」と主張するように流行の交代です。人間も含めて地球上の生物は生き残るための戦いをしているのですね。人間も、恐竜のように、いつか滅びてゴキブリが支配する世の中が来るのでしょうか。でもそれまでに、地球が汚染されて生物が生きられない世界になってたりして。地球温暖化がこのまま進むとどうなるのかな。或いは人間の努力でくい止められるのか。ゾウやキリンがいつまでも歩いている地球が永遠であってほしいですね。
 さて今月のマンスリーニュースは、またまた「MRワクチン」です。

  第3期・第4期MRワクチン

 現在、神奈川県、特に横浜や横須賀で麻しんが大流行しています。毎年繰り返される麻しん流行。特に特徴的なのは中学生や高校生、さらに大学生や社会人が感染していることです。以前にもお話ししましたが、1才過ぎに麻しんワクチンを接種し忘れたか、あるいは接種した麻しんワクチンの抗体が低下してきてかかっているのです。接種したにもかかわらずかかる場合は、抗体が少し残っているので、典型的な症状が出ません。ですから診断が難しいのです。咳・鼻の症状が出だして、普通は発疹の出る前に口の粘膜に見られる白い斑点、つまりコプリック斑が見られないことが多いのです。発疹が出てきて、初めて「麻疹かな」と疑われるわけです。診断は、抗体の検査か、麻しんウィルスそのものが存在するかを調べるPCR法というのが使われます。費用が高いのですが、早期に診断するには欠かせない検査です。でも、その間にワクチン未接種の乳幼児に感染させる危険性を持っているのです。
 そんなわけで、下がった抗体を上昇させること、また未接種の人への麻しん免疫を付ける目的で、中学1年生(第3期)、高校3年生(第4期)に麻しん・風しん混合(MR)ワクチンが接種されることになったのです。その時期の1年間は無料で接種です。その1年間を忘れて超えてしまうと有料になります。何と1万円もします。
 皆さん、中学1年生、高校3年生を見かけたら、まず「MRワクチンは終わったの」と声をかけてあげてください。「まだだよ」と答えたら、すぐかかりつけの医院へ向かってください。入学式当日でも大丈夫です。ちょっと痛いけど、これで1人前の中学1年生と高校3年生だよ。


   
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