子供のリンパ節腫大について   

 心配そうな表情のお母さんが、元気な赤ちゃんを連れて外来を受診され、頭の後ろにシコリを見つけたと訴えることが時々あります。あたかも癌を見つけたような表情です。その多くは、かぜや近くの傷と関係したリンパ節腫大ですが、本当にまれには白血病ということもあります。今回は、リンパ節の腫れについて勉強しましょう。
 頭の後ろや、首に触れるリンパ節で直径5ミリ程度のものは、正常の大きさです。風邪のウィルスや細菌が喉に付くと、リンパ節は腫れて痛くなります。
 特にリンパ節の腫れやすい子供の病気もいくつかあります。
風 疹
 首や耳のうしろ、とくに後頭部のリンパ節が腫れて痛くなります。発疹が出る前に訴えることもあるので、流行している時には診断の助けになります。
伝染性単核症
EBウィルスによっておこる病気ですが、全身(首、腋、鼡径部)のリンパ節が腫れます。特に頚部は、盛り上がるように大きく腫れることがあります。
川崎病
 発熱や発疹、眼や口唇の充血にともなって、首のリンパ節が大きく腫れるのが特徴です。乳幼児でこれらの症状が見られたら、早めに入院治療が必要です。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎 )
 おたふくかぜで、耳の下があまり腫れていないのに、顎のしたの顎下腺だけが腫れ、これをリンパ節の腫れと間違うことがあります。


  痛くないリンパ節の腫れはまれに悪性の病気ということもあります。
 気を付けましょう。

喘息情報

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