インフルエンザワクチンは効かないのか!   

 学校や幼稚園、保育所でのインフルエンザワクチン接種も、一段落ついたところです。それにしても、接種する人の何と少ないことでしょう。接種率は、一割から二割というところでしょうか。全国的にみても石川県は低率です。インフルエンザワクチンは、当たらないという宣伝が行き届いているからでしょう。今回は、最近のインフルエンザワクチン事情について勉強しましょう。
インフルエンザは怖い
 インフルエンザは、冬に流行する風邪ウィルスの一つであり、毎年全世界で猛威を振るっています。古くは、1918年、スペインから全世界に広がったスペイン風邪は、伝染力が強く強力で、数千万人の命を奪いました。この時代はワクチンもなく、栄養状態も不十分でした。しかし、今でも、免疫力の弱い乳幼児や胸の弱いお年寄りは、肺炎などの合併症で死亡しています。
今年のインフルエンザワクチン
 インフルエンザワクチンの有効性は、流行するウィルスの予測が合っているかどうかによります。現在、日本だけではなく、世界からの流行情報をもとに、その冬の流行株が決められます。今年の冬の流行予測ワクチンは、A 山形、A 北九州、B バンコク株を混合して作られました。
インフルエンザワクチンは効く!
 インフルエンザワクチンの効果についてたくさんの報告があります。たとえば、1991年 A 香港型で、40 ℃以上の発熱をみると、接種した人では、49人中6% 、しなかった人では、113人中18% に認めました。有効率は、65%になります。多くの報告の有効率を平均すると、70% 位です。
ワクチン接種について
 ワクチン接種は、糖尿病や呼吸器の病気を持つ65才以上のお年寄り、心臓病、喘息をもつ小児にとくに必要です。ワクチンは鶏卵で作るため、卵を含んだ物を食べて激しい症状を起こす人には打てませんが、含まれる量は微量であり卵製品を食べられる人なら問題はありません。        風邪いやね!

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