感染症情報   

おたふくかぜ

 今年のマンスリーニュース新年号でおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の特集をくみました。いつ収まるか収まるかと思いながらも流行は収まらず、もう七月になってしまいました。やはりMMRワクチンが中止された影響が大きいのだと思います。当院でもこれまでに4才〜7才までの4人の患者さんがおたふくかぜウィルスによる無菌性髄膜炎を起こして入院しました。髄膜炎の症状は頭痛や吐き気が主ですが、背中から髄液を抜くと早めに収まります。後遺症が残ることはめったにありません。下に4月から6月までのおたふくかぜ患者さんの増減を示しました。6月に入って増加していることが分かります。幸い合併症としてはまれな難聴や睾丸炎、卵巣炎、膵炎などを起こした患者さんはいないようですが、数が増えればその危険性も増加します。ワクチン接種を心がけましょう。




みずぼうそう

 みずぼうそう(水痘)も、おたふくかぜに負けずに猛威をふるっています。当院でも隔離する部屋に不足して、レントゲン室で待ってもらうこともありました。当たった方はゴメンナサイ。普通の免疫を持っている子供なら特に問題なく1週間で、水疱からかさぶたになって治ります。化膿して跡が残ることもあるのでその時は抗生物質を内服します。また、当院の患者さんのお母さん二人が、みずぼうそうにかかりました。子供がかかった時よりも少し長引いたようです。症状がひどい場合は、ウィルスを殺す薬がありますからご相談下さい。
 松任でも風疹がちらほらと、はやり出しました。風疹にかかってない妊婦が妊娠3カ月以内にかかると20%の赤ちゃんに異常がでます。妊娠可能な女性は、免疫があるかどうか血液検査を受けておきましょう。予防注射で免疫がついていないときもあります。


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