4月からの診療費改正(包括制)について   

 春3月、時には太陽の日差しに恵まれる今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか。今外来は、お腹に付く風邪が少し流行っています。時には、高熱を伴うインフルエンザらしき風邪も見られます。3月とは言っても朝晩はまだ冷え込みますから、風邪に気を付けましょう。
 さて、2年ぶりに診療費の改正が行われます。初診料や再診料が少しずつ上がりますが、薬の値段は同じくらい下がります。
 また小児科では大きな変化があります。それは、三歳未満の乳幼児で診療費の包括制が導入されることです。分かりやすく言うと三歳未満児が小児科の外来を受診した場合、初診料640点=6400円、支払いは三割の1920円、再診料470点=4700円、支払いは三割の1410円となり一回の支払いが決まってしまうという制度です。この金額は、薬や検査を含んだもので、薬の種類や、検査の値段と無関係で一定です。(吸入や診察のみでも同額です)高い薬や、高い検査をした場合には病院が損をすることもあります。患者さんにすれば、この三割の自己負担がやはり高い時も、安い時もあるわけです。しかし、松任市や金沢市は2才未満まで、美川、辰口、川北、野々市は、3才未満まで乳幼児の医療補助があるので、かかった三割負担を市や町に請求すればお金はもどってきます。この医療補助制度はぜひ利用して下さい。問題は、松任と金沢在住で2〜3才までの場合です。将来、数年の内には3才まで補助が出るようになるでしょうが、現在の所この年令の幼児にはお金がもどってきません。
包括制になった理由
 これまでの診療費は、出来高制といって、診察料に薬代と検査代を加えた額でした。すると、薬の料が少なく、検査も難しい(採血)乳幼児では、大人に較べて半分位の診療費だったのです。そんな小児科の台所事情と小児科診断技術の難しさが評価されて包括制が取り入れられました。どうかご理解の程よろしくお願いいたします。多くの可能性を秘めた子供達のために、小児専門医療を目指したいと思います。


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