故郷は遠きにありて....   

 今年の大型連休はいかがでしたか。ストレス解消に役立ったでしょうか。それとも、逆に貯めてしまったでしょうか。子供達も遊びずかれたことでしょう。
 私は、4月連休始まりの前三日間( 25 〜 27 日)に、横浜で開かれた春季日本アレルギー学会に最終日だけ出席してきました。一日だけだったので日頃の不勉強を少しでも解消したいと、朝九時から出席しました。シンポジウムや演題発表は午前中で終わり、午後は事前に申し込んでおいたアレルギー認定医の研修会にと、忙しい一日でした。その合間に浪人時代に通っていた予備校や、よく昼時に通ったラーメン屋を確かめに行ってみましたが、すでにビルが立ち並んでいました。やはり故郷は遠きにありて思うものなのでしょう。
 さて、今月のマンスリーニュースは、その学会で興味を引かれた話題をお届けします。
ゼラチンアレルギーが最近話題
 ゼラチンはゼリーのもとになる、料理でよく使う素材です。料理だけではなくほとんどの予防注射の安定剤として使用されています。それらに含まれる量は微量ですから、反応を起こす子供はまれなのですが報告されています。学会では、札幌の開業されている先生が、キャンディーとして売られているグミに含まれるゼラチンにアレルギー反応を起こした子供2人について発表されていました。幸い死にいたるほど重症ではなかったのですが、注意を喚起されていました。また、他の先生は手術前や脳波をとる時に、眠るために使う抱水クロラールの坐薬(エスクレ坐薬)に含まれるゼラチンでアレルギー症状を起こしたことを報告されました。身近な食べ物や薬で起こるのがアレルギーの特徴と言えるでしょうがとてもショッキングな発表でした。めったにあることではないのですが、今後注意を払う必要があるでしょう。


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