むとう小児科最新花粉情報

 2月だというのに雪の無い日が続いています。嵐の前の静けさでなければいいのですが、突然の大雪なんていやですね。
 さて、今月のマンスリーニュースは花粉症について勉強しましょう。

  花粉は芸術品!?

 2月1日から県内の杉花粉観測が開始されます。その結果は県医師会のインターネットホームページにすぐ掲載される仕組みになっています。今年からは当院でも観測する仲間(定点)に入れてもらって毎朝花粉の数と種類を調べています。以前から花粉症には興味を持っていました。(実を言うと、何にでも興味を持ちすぎる病気なのですが)病院の屋上には、以前手に入れたダーラム型の花粉採集器が置いてあり何年も風雪に耐えていました。今回何となく誘われたのをきっかけにその気になりました。それにしても花粉の写真を眺めていて感じるのは、いかに花粉が芸術品のような造形美を持っているかです。丸いもの、角張ったもの、穴のあいたものとその植物によっていろいろですが、誰がこんなものを作ったんだろうと不思議に感じます。

  2月1日からの当院花粉情報

2月1日からの当院での花粉情報をお知らせします。まだ寒い日々が続いているので当然花粉なんて見つかるはずは無い、とたかをくくっていたのですが見事に裏切られました。初日の検査で1センチ四方のプレパラート上に、何と杉ではなく松任に多いイネ科の花粉を一つ見つけたのです。職員にも見てもらい確認しました。いつもより少し気温が高く天気が良かったのが飛散につながったのでしょう。その後は、杉もイネ科もゼロが続いていましたが、8日の検査で杉でもなくイネ科でもなく、ケヤキの花粉が一つ紛れ込んでいました。少し角張って穴のあいた特有なものです。
 人間の目に見えないところで、地球上の生物はその種を残そうと頑張っているんですね。ちょっとした太陽の恵を見逃さずに新しい命を吹き込もうとねらっているように。
 今年の杉花粉予想は少なめということですが、チーフの佐藤先生によると、兼六園の杉はすでにいっぱい花粉をため込んでいるそうです。
 気をつけましょう。



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