「ベビー・サイン」をご存じですか?

 十月。秋の真っ最中です。テレビでは、白山スーパー林道の紅葉が盛りであることを報じていました。雑誌には京都の寺々の紅葉がいつ頃見頃であるかを特集しています。いやが上にも観光シーズン。景気回復の兆しは見られないと言われながらも、1年で一番過ごしやすい時期をエネルギー充電の期間にしたいですね。
 さて、今月のマンスリー・ニュースは「ベビーサイン」についてお話します。

   「ベビーサイン」って何?

 実を言うと私も余り知りませんでした。確かテレビの番組で、「ベビーサイン(話せない赤ちゃんと話す方法)」の特集があったように記憶しています。「へー、面白いなー。」という感じを抱きながらも調べもせずに数ヶ月(もっと昔かなー)が経ち、最近たまたま本屋さんで「ベビーサイン」の本に出会いました。読み終えて感じたことは、まのように母子関係が危機に瀕している日本の状況には、それを補うためにも、とても良い方法ではと思いました。
 さて、まだ話せない赤ちゃんとどうしたらコミュニケーション出来るのでしょうか。
 (私の読んだ本の詳しい説明はいちばん下に示しました。)
 その方法は、言葉の分からない外国人同士が、身振り手振りで会話をする様子に似ています。本を読んでいる「赤ちゃんって、本当にこんなに頭が良かったのかなー。」と、小児科医ながらも信じられません。赤ちゃんの能力を引き出し、その可能性を育ててあげられればそれに越したことはありませんが、更にそれが、子育てに悩むお父さんお母さんの助けにもなるのです。赤ちゃんが何を欲しがっているのか、言葉ではなくてサインで伝えてくれたら、親の子育ての楽しみも、赤ちゃんの可愛さも何倍かに増えて感じられるでしょう。泣きじゃくる赤ちゃんほど大変なものはありません。赤ちゃんは、欲求が伝わらなくて、ただ泣くより仕方ないのかもしれません。「サインばっかり覚えてしまったら、言葉の発達が遅れるのでは?」という心配をされるかもしれませんが、むしろ逆で発達をうながすそうです。

   「ベビーサイン」の本から

 ベビーサインの本の質問コーナーには、いろいろな質問が載っています。
 「何ヶ月から教えられますか。」というお母さんの問いには、生後3ヶ月というのは早すぎますが、赤ちゃんが周りのものに興味を持ちだして、指を差してお母さんとコミュニケーションをしたがっているようなら、その時がベビーサインを教えはじめるちょうどいい時期なのですと回答されています。
 興味を持たれた親御さんは是非、本を購入して読んでみてください。新しい親子関係の始まりになるかもしれません。楽しく子育てしたいですね。

  

ベビー・サイン
まだ話せない赤ちゃんと話す方法原作:リンダ・アクレドロ/スーザン・グッドウィン編訳:たきざわ あきイラスト:小澤エリサ・ヒライ発行:株式会社径書房 定価:1300円

   目次へもどる      次ページへ