子どもとタカラヅカ

 今月のマンスリーニュースは、「子どもとタカラヅカ」です。「タカラズカ」って、あの「宝塚」なの?と思われるでしょうね。そうなんです。「宝塚」を広辞苑で調べてみました。(たまたま電子辞書が目の前にあったので・・・電子辞書の広辞苑は便利ですよ)「兵庫県南東部の市。炭酸泉質の温泉場のほか、宝塚歌劇団・動物園・植物園などがあり、明治以降、娯楽地として名高い。人口20万5千。」と書いてありました。調べて良かったです。まさか温泉地とは、それに動物園や植物園もあったの、という感じです。「タカラヅカ」と言ったら、宝塚にある「宝塚歌劇団」ばかりを考えていました。それに2年程前「歌劇団」を生まれて初めて観に行った時、時間もなく、感激の気持ちばかりが強くて何も目に入らなかったというのが本当の所だったからです。「宝塚歌劇団」、またまた広辞苑では「宝塚市に本拠を置く、女性だけでレビューや音楽劇やミュージカルを演ずる劇団。花・月・星・雪・宙(そら)の5組構成。阪急電鉄の小林一三により1913年(大正2)少女歌劇団として創始。40年改称。海外公演も多い。」と書いてありました。
 さて何故、観に行ったのでしょうか。実は、当家の三男の幼稚園時代の幼なじみが「宝塚歌劇団」のメンバーになっていたのです。彼女の母親にも「是非観に来てください。」と誘われていました。丁度都合の良い日があって、家内と2人で出かけました。「宝塚」の名前だけは良く知っていましたが、関西のどこにあるのかもハッキリ知りませんでした。確か、大阪駅からJRではなく(彼女の母親の話では、その頃から乗り心地が悪いとJRの評判は良くなかったようです。それで阪急電車での行き方を教えてくれていました。どうにか「宝塚駅」に着きました。駅前の商店街をとうりぬけて歌劇団までは歩いて20分程でした。歌劇団を中心に大きくなってきた町の雰囲気は、城下町とは少し違います。ウキウキとした明るさと、楽しさ、道行く人の顔も満足と期待の入り交じった・・あたかもディズニーランド的な気分を感じながらの20分でした。初めての私たちには、歌劇団への期待がふくらむばかりです。何しろ、その舞台に知り合いが出演するのですから尚更です。

  歌劇を観た!

 会場は、上から下まで観客で一杯でした。なかなか入場券が手に入らないというのですから当然です。個人で来る人、団体で来る人、1度だけならず2度3度と来る人、そして歌劇に取り憑かれて(はまって)何十回と足を運ぶ人、いろいろな人が期待を込めながら幕の上がるのを待ちこがれています。その雰囲気は、初めて観る人を一歩も二歩も後退させる程です。私も演劇は好きで、学生時代から何回と無く劇場へ足を運んだことはあります。「あと20センチ身長が高かったら、今頃劇団「四季」の男優になっていただろうなー」なんて思ったこと・・・ありません。その時のクールな感覚とは随分違います。むしろ小学校時代、お婆ちゃんに連れられて見に行った、田舎芝居の「国定忠治」の開幕前の雰囲気を思い出しました。娯楽のない時代の田舎芝居は、家族が「はまった」懐かしい思い出です。
 さあ、幕が開きました。スルスルと上がる幕の下から夢の世界が現れました。きらびやかな衣装に華やかな化粧、そしてスタイルの良さと顔の良さ、そしてまた身体の動きのなめらかさと美しさ、さらに音楽に合わせて発せられるボーカルの素晴らしさ。なんと観ている者をウットリとさせるものでしょう。その時の歌劇の題名はすっかり忘れてしまいましたが、約3時間、現実から夢の世界へ誘い込まれた経験は、いつまで経っても心の底に残るものでした。しかも、キラキラと光っています。これは「はまって」もおかしくないなと思いました。ディズニーランドにはまる気持ちと似たような感じかもしれません。何しろ気持ちいいんです。楽しいんです。一度「宝塚歌劇」をご覧下さい。子どもの頃に「宝塚」に行って、遊園地や植物園だけでなく「歌劇」を観ていたら、人生が変わる子ども達も多いかもしれません。子どもなりにその感動を受け止めて、大きくなるに連れてキラキラと光り出す。よし、「宝塚」を目指そう。そんな人生も良いなー。子どもの頃の夢を叶える。生きることの意義ってそういう事かもね。
 さて、彼女の出番はもうそろそろだと思って見つめていました。主役や準主役の人たちは、常に前列近くで踊っていますが、その他大勢は遥か彼方です。だいたいここいら辺にいるという情報はもらっていたのですが、最近は会ったこともなく写真を見せてもらっただけですからなかなか判別が出来ません。それに、その他大勢は衣装も化粧も一緒なんですから・・・残念!
 最後までこの子だという確信は持てませんでした。切腹!!

「白鳥かすが」さん、出番ですよー

 宝塚スター「白鳥かすが」さんをご紹介します。6月初め、休暇で金沢に帰ってくる機会があったので、彼女のお母さんと私たち夫婦の4人で会食しました。昔の面影はありますが、25才に成長した宝塚スターを目の前にして、私は少し上がっておりました。息子3人で娘がいないという事もあるでしょう。彼女は男役ですが、その雰囲気が劇をしてないときでも身に付いているように感じ、「やはりスターだなー」と感心しました。既に後援会もあるそうです。カリスマ性というのでしょうか、人を引きつける何物かを持っているようです。その雰囲気に私も上がっていたのでしょう。将来の「月組」男役トップ・・・バンザイ!!

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