子育て支援いろいろ・・・石川版

 5月も終わりに近づきました。天候は不順です。梅雨に入ったという情報もないのに、雨の日が多いです。朝晩は何となく寒いです。雨が降ると、イネ科の花粉は飛ぶことを拒否されます。真夏日が1日だけありました(21日)。この日は、ここぞとばかりに花粉がたくさん飛びました。当院の観測では63個と今年の最高値です。イネ科の植物はいろいろあります。代表的なものは、スズメノテッポウ、オニウシノケクサ、ホソムギ、ナガハグサ、カモガヤ、オオアワガエリ・・・まだまだありますが、半年間ほどだらだらと花粉を飛ばし続けます。治療は、内服と鼻吸入です。最近は眠気の少ない飲み薬もありますからご相談下さい。宣伝でした。
 さて、今月のマンスリーニュースは、花粉症と関係ない「子育て支援いろいろ・・・石川版」です。一緒に勉強しましょう。

  子育て支援

 「子育て支援」とは簡単に言えば、子どもを育てている親御さんを手助けすることです。
 昔は、家族が多かったので、祖父母や叔父さん叔母さんがその役目をになっていました。また、生まれる子どもの数も多かったので、兄弟が下の子の面倒をみることも自然に行われていました。さらに、隣り近所の付き合いも親密だったので、隣の叔父さん叔母さんも手助けしてくれました。悪いことをしたときは、親身になって怒ってもくれました。家族や兄弟、時には隣の叔母さんまでが、身体と心をもみ合いながら生活し、たくさんの思いやりと、たまにはぶつかり合いを経験しながらたくましい人間に育っていきました。もみ合いながら生活している真っ最中は、「こんな大家族いやだなー。プライバシーなんて何にもない」という気持ちもあったでしょう。でも大人になってから「あれが自分の人間形成には良かったんだなー」と感じることも多いのではないでしょうか。私たち団塊の世代にとっては懐かしい子育ち体験です。
 あれから50年が経ちました。日本人は良い生活を目指してがむしゃらに進んできました。テレビ、洗濯機、炊飯器、そして自家用車。最後には庭付き1軒家。生活が便利になるに連れて「これでいいんだ」とみんなが納得していました。「幸せだよねー」と。
 子育てはどうでしょうか。子ども達が大学を出ることを目標に親たちは頑張ってきました。「大学を出れば幸せになれる」という、誰かが言ったかもしれない呪文のような言葉を信じて。でもこの呪文は本当だったのでしょうか。
 新聞紙上をにぎわす子ども達の問題は、子育ての過程で何か大事な物を忘れてきた結果なのでしょうか。昔は自然に行われていた「子育て支援」が、今行政が取り組まなければならない大きな仕事になっています。子ども達が、普通の大人になるために、社会が優しさとおおらかさを持って子育てを見守れるように、そして子どもを生むことが不安のない社会が作れるように、今「子育て支援」が試行錯誤の中で行われています。

「子育て支援」石川版

@プレミアム・パスポート事業
 プレミアムを辞書で調べてみました。広辞苑では、割増金、手数料、権利金、打歩(うちぶ)、商品につける景品という言葉が書いてありました。さて、どれがこの場合に当てはまるのかちょっと難しいです。でもどんな事業をしているかで判断できるでしょうから、まずはどんな事業かをご紹介します。パンフレットにはこんな風に書いてあります。
 
「子ども(18才未満)を3人以上持つ世帯にプレミアム・パスポート(プレ・パス)を発行、同時に協賛企業を募り、プレ・パスの所持者に企業からさまざまな特典を提供してもらうという多子世帯支援事業です。もはや企業の協力なくして少子化に”待った”はかけられない。そこで石川県では「子育てにやさしい企業推進協議会」を設立。いしかわ子育て支援財団を事務局に、プレ・パスの普及・発展に努めています。」
 どうでしょうか。ご理解頂けたでしょうか。実際にどんな特典が受けられるのかもご紹介します。
 
『スーパー・飲食店などでの割引や優遇サービはもちろん、施設利用料無料、預金金利の上乗せ、ローン金利優遇など、プレ・パスはさまざまな場所で威力を発揮します。「食品や衣料などの必需品が安く買えて大助かり」と喜ぶ主婦、「お子様ドリンク無料のレストランなら、子連れが歓迎されているようで気兼ねなくくつろげる」という家族連れなど、あちこちでプレ・パスを歓迎する声が聞かれます。18才未満の子どもを3人以上持つ家庭は、県内で約17000世帯。プレ・パスの発行申請数も協賛企業数も、日を追うごとに増加しています。』
 なるほどこれは便利ですね。皆さん利用されておられますか。でもちょっと引っかかるのは3人以上じゃないとだめという所でしょうか。予算はあるでしょうが少し「せこい(広辞苑で”けちくさい””みみっちい”)」です。未来を担う子ども達の重要さは一人一人を大事にすると言う発想が必要です。一人でも3人でも子育ての大変さは変わりません。子育て支援を本当に考えるなら、子どもがいたらプレ・パスがもらえるようにして欲しいです。プレ・パスについてのパンフレット(いしかわ子育てスタイル べんりーな)もあります。お問い合わせは、財団法人いしかわ子育て支援財団へ。
 Aその他、石川県の子育て支援の取り組みとして「子ども未来の城」という全県規模の親子触れ合いイベントや少子化を考える討論会、若者の出会いから結婚への橋渡しをする事業、育児サポーターを育成し県内各地区へ派遣する事業、ホームページ(おやこみ!NET)による育児相談や親同士の交流など盛り沢山です。皆さんどうぞ利用して子育てにお役立て下さい。

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財団法人 いしかわ子育て支援財団

920-8557
  金沢市本多町3-1-10
     (石川県社会福祉会館内)

   電話:076-262-1530
   FAX:076-262-1540

   《こどもダイヤル相談》
   電話:076-264-4152

  ホームページ:
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  メールアドレス:
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