松江にて学校医大会

 11月も既に半ばを過ぎました。雨が降ったり、冷え込んだり、晴れればガラス越しの太陽光は以外と暖かだったり、目まぐるしく天候が変わります。今日(21日)の天気予報では、再び北日本の天候が荒れる予想をしていました。23日は祝日ですが、全国的に不順の予想です。金沢は当然ながら雨模様です。でも、この時期の北陸に、晴れを期待するのは酷かもしれないな。
 今月の11日、島根県の松江で全国学校保健・学校医大会が開かれました。松江は、皆さんがよくご存じのシジミで有名な宍道湖に面した観光地です。旅好きな人は、初めての土地への期待感は、よくご存じですよね。私も一緒です。「どんな所だろうなー」いけないと思いながらも、勉強よりも興味が高まってしまいます。
 さて、今月のマンスリーニュースは、松江への「ズッコケ一人旅」についてお話します。

  旅にトラブルは付き物です

 旅にトラブルは付き物です。それを乗り越えてこそ喜びが味わえる?・・・それ程大げさではないけれど松江への道のりにも色々ありました。
 北陸から松江への交通手段にはいろいろありますが、一番時間を有効に使うために、空路を利用しました。小松空港から羽田へ、羽田から出雲空港へ、そこからレンタカーで松江へ入るという予定を立てました。勉強会は11日の朝からですから10日の朝の小松・羽田便、それに連結して羽田・出雲便のチケットを購入し準備万端です。旅館も松江市内の会場に近い所を予約してあります。旅行会社を通じてですから間違いありません。出雲空港でのレンタカーは、インターネットで予約する予定でしたが、前日の予約は出来ないということで、出雲に着いてから電話で確認することにしました。これで大丈夫。
 10日朝、9時15分発の小松・羽田便に間に合うように、8時半頃に小松空港に着きました。自宅から小松空港へは、急げば20分です。駐車場はいっぱいでしたが、直ぐにスペースを見つけました。チェックインをして、早めに検問を通りました。以前、ブザーが鳴って手間取ったことがあったからです。その時は、何とガムを包んだ銀紙が反応したようでした。最近の機械は何と敏感なんでしょうか。後は乗り込みを待つだけです。ところが、ところがです。羽田からの来る飛行機が20分も遅れて到着したのです。当然、出発が20分ほど遅れました。羽田で他の便に乗り換えることが無ければ、何も問題はありません。でも今回は違いました。飛行機の中ではほとんど寝ていましたが、羽田到着10分前になって、おもむろにスチュワーデスが近寄ってきて、膝を折りながら申し訳なさそうにつぶやきました。さすが大手のスチュワーデスさんです。上から話しかけるようなことはありません。「出雲便は、予定どうり11時に離陸しますので、乗り換え時間が5分ほどしかありません。一番先に降りて頂きます。そして、係りが飛行機までご案内しますからご安心下さい」と言うような内容でした。頭が動転していて、意味を理解するだけで精一杯でした。沢山のお客さんの中で、出雲へ行くのは、私だけでした。扉が開くと同時に飛び出しました。そこに係りの女性が待っていました。「こちらへどうぞ」と普通の通路から秘密?の通路を通って、飛行場へおり立ちました。そこには、専用の車が待っていました。「このまま拉致されるなんて事はないだろうな」とは思いませんでしたが、一人だけ特別待遇というのも慣れない身には緊張感一杯です。車は、飛行場の白線に沿ってスピードを上げました。途中渋滞もありましたが、数分で目的とする飛行機のタラップ近くに到着しました。数分後、ほとんど遅れることなく飛行機は出雲へ向かいました。

  出雲にて

 出雲空港、田舎の中の飛行場です。大手レンタカー会社の地図をインターネットで調べてありました。電話をして空いている車があることを確認しました。小型車でしたが、当日ですから仕方ありません。飛行場からタクシーで地図に出ているレンタカー会社へ向かいました。おかしいと思ったのは、そのタクシーの運ちゃんが、「あんな所にレンタカー会社があったかなー」という言葉でした。でも地図に載っているしと主張しました。あるはずの近くで降ろしてもらい、探すことにしました。まわりは田圃が多い田舎町です。どこを探しても見つかりません。再度電話して確かめたところ、場所が変わったという返事でした。でも車がないので迎えに行けないと言う返事。諦めました。狐につままれたとはこういう事を言うのでしょう。タクシーも滅多に来ない場所です。バス停も見あたりません。腹も空いたので仕方なく、目の前にそそり立つ「タンタン麺」の看板の店に足を向けました。「美味しければいいか」と自分を慰めました。でも普通でした。予定では、「昼食は、出雲そば」と決めていたのに。自分の誘惑に弱い心を責めました。店員にタクシーを呼んでもらえるかと聞いたところ、快く呼んでくれました。携帯で、旅行雑誌に出ていた他のレンタカー会社に連絡したところ、ナビ付きの小型車が確保できました。タクシーは、客の心を表すようにスキップを踏みながらお店に着きました。店員の対応も良く、直ぐ最新ナビ付きの車に乗り込みました。「このまま旅館に行くには早すぎるよ」と誰かが囁きました。「そうだ、ここまで来たんだから、出雲大社へ行こうじゃないか」『「行く年、来る年」でしか見たことのないあの神々が集まる出雲大社だよ。車なら30分ほどで行ける距離だから大したことはない』すでにナビは出雲大社への道を指し示していました。待望の出雲大社は、広々とした敷地の中にゆったりと寝そべるように横たわっていました。境内をゆっくりと歩きながら、悠久の世界を楽しみました。

  松江にて

 参詣をすまして、松江の旅館へ急ぎました。町の旅館へは1時間ほどで着きました。しかし、予約の間違いで、そこではなく姉妹館である玉造温泉に宿がとってありました。「エー」・・・でも温泉までは車で15分。「マー、良いか」
 ホント、旅にトラブルは付き物ですな。勉強会報告のつもりが、そこまで行き着けませんでした。これもトラブル。旅だけじゃないね。


    
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