MMRワクチン中止   

 厚生省は、平成5年4月27日付けで、遂にMMRワクチン(乾燥弱毒麻しん・おたふくかぜ・風しん混合ワクチン)の接種を中止しました。予想していたより副作用が多かったのがその原因です。平成3年10月から、平成4年9月までの1年間の統計では、ワクチンを作っている会社によって無菌性髄膜炎の発生は違います。その結果を下に示しました。

北里株:1754人に1人
武田株:1072人に1人
阪大株:35907人に1人

 阪大株だけずいぶん発生が少ないですが、報告にモレがないか調査中とのことです。当院では、北里株を使っていました。

副作用としておきた
  無菌性髄膜炎の様子

 195人の患者さんのうち、髄液にいたウィルスの遺伝子分析から、ワクチンから起きたとはっきり診断された子供は75人でした。
髄膜炎の症状

発熱・嘔吐       136
発熱・嘔吐・首が硬い  25
発熱・嘔吐・けいれん  17
発熱のみ        2
嘔吐のみ        1
その組み合わせ     14

入院期間

1日〜6日     22
7日〜13日    124
14日〜20日   36
21日以上     4
通院のみ      9

 MMRの中止にともなってはしかワクチンが打たれることになりますが、これでも百万人に一人の割で脳炎をおこすなど、副作用があることも頭に入れておきましょう。

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