You Tube を知ってますか

 もう4月だというのに、夜は肌寒いですね。外来はお腹の風邪が多いです。下痢と嘔吐の子ども達が、ほとんどです。最近はインフルエンザも影をひそめてしまいました。暖冬かと思っていたらそうでもなく、スギ花粉が飛び出したのは予想を1ヶ月ほど遅れた、3月8日頃からでした。そのスギもここ数日の悪天候で飛ばなくなりました。少し天気が良いのに飛びません。これでおしまいかな。
 さて、4月からの新しい生活への準備は整っているでしょうか。新学年、小学校から中学へ。期待と不安の高まる時期ですが、日頃の親子接触不足を解消出来る、貴重な時期でもあります。家族での遠出や協同作業の機会が作れれば良いですね。
 さて、今月のマンスリー・ニュースは「You Tube(ユー・チューブ)を知ってますか」というお話をしたいと思います。

最近話題のYou Tube

 2005年12月にアメリカで始まったインターネットを通じて動画を楽しめるサービスですが、瞬く間に全世界に拡がり、今では4,000万にものぼる動画を見ることが出来ます。そのキャッチフレーズが、「Broadcast Yourself」つまり「自分を発信しよう」というものです。自分がデジカメやビデオ、携帯電話で映した動画を、You Tubeに送ると上映時間10分以内という制限はあるものの全世界の人たちが見られる状態に出来るということです。全くの素人が送る動画ですから、ピンからキリまで。いや、だから引きつけられるということでしょうか。ホームビデオの映像が思いもかけず面白いという事はよくあることですね。
 You Tube利用率は、15〜19才男子で90%、女子80%。中高生が、はまっているという現状です。2005年5月には日本語版も出来ました。つい最近まで知らなかったのは我々団塊の世代だけなのでしょうか。子育て中のお母さんはご存じでしたか。すでに福田首相もYou Tubeに姿を現しています。平成20年の年頭所感を日本語版、英語版と載せていて格好良いですが、国会答弁で追いつめられる場面も出てきます。いろいろな主張が入り乱れていますが、過去の発言を繰り返し見られるのは画期的です。医療界の映像はどうでしょう。テレビ番組から取り入れたり、学会講演会での映像、手術場面、患者さんの投稿映像など盛り沢山ですが、ちょっと過激だなというのもあります。しかし、いろいろなジャンルを見回しているうちに、中高生と同様自分もはまっていくのが分かります。なぜでしょうか・・・テレビ番組のように一方的なお話ではなく、いろいろな人間の生の叫びが渦巻いているからではないかなと思いました。
 さて、中学生・高校生がよく見ているという調査から、これを逆に利用する話が出てきました。今年4月から始まった、中一、高三のMRワクチンの宣伝です。全国小児科のメーリングリスト(全国の小児科医と小児に感心のある医師や医療関係者総計1,000人以上がメンバーです)で、ある会員が呼びかけたところ、主催者が国立感染症研究所で作成した麻しん教育啓発ビデオ「はしかから身を守るために」を転送して直ぐに実現しました。あっと言う間でした。インターネットをやっておられたら是非体験してみてください。検索で「You Tube日本語版」と入れて探します。そして、You Tube表紙の検索画面で「麻しん」と入力すると直ぐに出てきます(右下にその画面を示しました)。全部で15分程あるので二つに分けています。ホームページのアドレスを下に示しました。これを入力してもたどり着けますが、検索する方が早いです。
〈その1〉
http://jp.youtube.com/watch?v=4jTJulc10vc
  〈その2〉
http://jp.youtube.com/watch?v=Mkk9Ecym-xg
 さらに、石川県医師会ホームページには国立感染症研究所の麻しん教育啓発ビデオへのリンク、白山ののいち医師会ブログにはYouTubeに載っているビデオをリンクしてあります。ブログにリンクの場合は、携帯電話でも見ることが出来ます。こうなれば携帯必需品の高校生も子育て中のママも、パソコン無しで手軽に知識吸収です。
〈石川県医師会ホームページ〉
http://www.ishikawa.med.or.jp/
 表紙左の「麻しん情報」から入り込むと、一番最初にある「麻しん教育啓発ビデオ」がそれです。
 〈白山ののいち医師会ブログのリンク〉
http://www.hashika.net/
このアドレスで携帯から見られます。機種によっては不可の事もあるし、動画の容量が大きいので定額制にしてないと後から高額の請求書が送られてくることになります。自分の携帯が定額制になっていることを確かめてね。
 それにしてもインターネットの世界は、すごいですね。世界から送られてくる様々な動画を見るって、楽しいです。真面目なもの、訳の分からないもの、ほほえましいものといろいろです。中には、手を叩いている、つまり拍手の動画で、「私の方が拍手が早くできるよ」と競い合うのもあります。外国人の拍手チャンピオン(ギネス登録)が自分の拍手の動画を送ると、日本の青年がそれに挑戦する拍手動画を送る。残念ながら新記録は出ませんでした。それを見た人から、「頑張ったネー」とねぎらいの言葉が書き込まれる。これって面白いのかなーと思うけど、やってる本人達は真剣だね。戦争で競うよりはるかに平和的だけど。うーん・・・

       下にYou Tubeの画面を示しました。

     


       
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