続・新型インフルエンザの現状(遅発版)

        昨年11月末の新型インフルエンザ発生状況です。

        ホームページへの掲載が大変遅れご免なさい。

        当地では、12月末には新型インフルエンザの報告は激減しました

 時に秋晴れのさわやかな日がありますが、天候は不順ですね。いつもならお腹の風邪が流行っている頃ですが、相変わらず新型インフルエンザが猛威をふるっています。県立中央病院や金大附属病院には、脳症や肺炎の患者さんが入院しています。多くは軽症で済んでいるようですが、中には重症例もあるようです。
 全国の報告では前回のマンスリーニュースでお知らせした死亡数は、
47名から増加して、90名を超えています。また、感染症情報センターの報告では、11月27日付けの記事で、第46週(11月9日から15日)は第45週に比べて患者数の増加を示しています。何と、石川県は、愛知県、大分県に続いて第3位に入っています。あまり嬉しくないですね。
 さて、いつもの遅ればせながらのマンスリーニュースですが、今月も「続・新型インフルエンザの現状(遅発版)」です。

2009年 第48週 (11月23日〜11月29日) 2009年12月2日現在

先ずは前回でも示した定点当たりの報告数です。

まだピークに達していないようです。どこまで増えるのか?

下グラフに石川県での警報に至る経過を示しました。

急激に増加しています。

現在石川県全体が真っ赤です。 つまり全県で警報発令中です。

下の日本地図は、やはり真っ赤(一部ピンク)になりました。前回の地図に比べてどうでしょう。

日本全国が、「警報」発令の状態です。

 2009年第48週のインフルエンザの定点当たり報告数は39.63(患者報告数190,801)となり、3週連続で増加しました。定点医療機関からの報告数をもとに、定点以外を含む全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約189万人となり、第28週以降これまでの累積の推計患者数は約1264万人(95%信頼区間:1245.94万人〜1282.06万人)です。
 都道府県別では福井県(95.44)、大分県(75.22)、宮崎県(69.08)、山口県(63.59)、福岡県(63.35)、鹿児島県(61.95)、長崎県(59.14)、石川県(59.06)、香川県(54.87)、愛媛県(52.87)の順となっています。定点当たり報告数は、北海道を除く46都府県で20.00を上回り、40府県で30.00を、27県で40.00を上回っていますが、19都道府県では前週よりも減少しています。
 警報レベルを超えている保健所地域は433箇所(47都道府県)となり、注意報レベルのみを超えている保健所地域は97箇所(32都道府県)となりました。
 インフルエンザの報告数が増加し始めた第28週以降、検出されているインフルエンザウイルスの殆どが新型インフルエンザウイルスAH1pdmである状態が続いていますが(感染症情報センターホームページ:http://idsc.nih.go.jp/iasr/prompt/graph/sinin1.gif参照)、最近の発生患者の殆どが新型インフルエンザに罹患しているものと推定されます。

 石川県の現状は、以上のように最悪の状態です。患者が多くなれば、重症な合併症も増えるのがインフルエンザです。子ども達を出来るだけ感染から防ぐ努力が必要です。白山市の保育園では、12月5日の土曜日に表現会の日程が入っていました。予定通り施行されたようで、7日の月曜日の新型インフルエンザ感染者は、当院最高の39名を記録しました。子ども達を守る配慮ある保育をお願いしたいと思います。

      目次へもどる  次ページへ