子供の誤飲事故について   

 子供は何でも口に入れます。時には危険なものも、おいしそうにしゃぶることがあります。お母さんは血相を変えて病院に電話します。ほんの一瞬の出来事に違いありません。しかし、時によっては、命に関わる一大事になることもあるのです。
 さて今回は、日本中毒情報センターからの資料をもとに子供の誤飲事故についてお話します。
誤飲好発年齢は?
 センターに問い合わせが一番多い年齢は1歳以下で、全年例層の36 %を占めています。1歳から5歳までを含めると92 %になります。いかに子供の誤飲事故が多いかが分かります。言い換えれば5歳までの子供はいかにしっかりしているように見えても親は眼が離せないということです。
子供はまわりの物に興味津々
 子供は動き始めると周りにあるすべての物に興味を示します。6ヶ月を過ぎると身体を回転させたり、ずりながら目的の物にすり寄っていきます。危険な刃物や薬、タバコもねらわれます。おもちゃよりも見たことのない物に向かっていきます。子供にねらわれる物のベストテンをお知らせします。
             

1.タバコ
2.風邪薬など
3.殺虫剤
4.洗剤
5.化粧品
6.水銀体温計
7.灯油など
8.乾燥剤
9.ボタン電池
10. マッチ

子供を危険から守るには
 子供を危険から守る最高の手段は、親が責任を持って子供の周りの危険物を遠ざけることです。もしも食べてしまったら手早い適切な処置が大切です。口にある物は取り去りましょう。危険性がはっきりしない時は、病院か中毒センターへ問い合わせましょう。普通は実際に口に入る量も少なく、中毒を起こすのは300から1000人に1人といわれます。病院では飲んだ物の毒性や推定される量によって、胃洗浄や解毒剤などの点滴治療を行います。

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