春に向けての子供の病気   

 子供の病気は季節によって変化します。吐き下しもインフルエンザも、春の気配に押されて次第に減ってきました。子供たちは春休みでエネルギー補給。新しい出発に備えています。
 また春はアレルギーも出発の季節です。すでにスギ花粉も飛び出しています。ダニも増加しています。今月はアレルギーで起こるいくつかの病気についてお話しします。
アレルギー性鼻炎
 止まらない鼻水(透明です)、朝方の頻回のくしゃみ、鼻のかゆみが主な症状です。花粉や家のごみ、ダニに対するアレルギーが原因で起こります。最近は、起こる年齢も次第に低くなっています。治療はアレルギー反応を抑える点鼻薬や飲み薬を使います。昔は眠気の強い飲み薬が主でしたが、現在はターフェナディン(トリルダン)という眠気の大変少ない薬が効果を上げています。
アレルギー性結膜炎
 アレルギー反応が眼の粘膜で起こり、かゆみや痛み、涙目、充血を起こします。眼をこするためにまぶたが腫れることがあります。またひどい時は、白目が充血で飛び出したようになることもあります(おばけ眼……冗談で―す)。治療は、鼻炎と同じように点眼液や飲み薬を使います。
アトピー性皮膚炎
 アトピー性皮膚炎も家のゴミやダニが原因になっている場合は悪くなることがあります。アレルギーを抑える薬やかゆみ止めを内服して、抑えられる最低のステロイド軟膏を使いましょう。
気管支喘息
 気管支喘息は春と秋に増悪します。やはり、ダニの増加と関係しています。この季節は、治療の防波堤を高くする必要があります。使用している吸入の回数を増やしたり、飲み薬の回数や種類を増やして、発作ゼロをめざしましょう。

 目次へもどる               次ページへ