喘息児と冬    

 待望の冬(?)がやって来ました。「寒くていやだなー。」という子供もいるでしょう。雪遊びやスキーが大好きで、待ちどうしかった子供もいるでしょう。喘息のある子供達にとって、冬は発作の少ない季節です。暖房の入った温室から抜け出し、冷たい爽やかな空気を吸い込み、気管を鍛えながら遊んじゃおう。

喘息児と雪遊び(ウインタースポーツ)

 冬のスポーツにもいろいろあります。スキー、スケート、ソリ、雪合戦それに雪ダルマ作りと盛りだくさんです。喘息児の冬のキャンプでは、スキーキャンプがよく行なわれます。私が以前勤務していた医王病院でも、毎年スキーに行っていました。喘息発作が出そうな気がしますが、案外みんな元気でスキーを楽しんでいました。もちろん初めての人も沢山いましたから、ボランテイアの指導員に教えてもらいました。少しずつ上達する子。なかなか上手に滑れない子といろいろでしたが、それまで喘息があるためにスキーを我慢していた喘息児にとっては貴重な体験だったようです。その後、スキーを楽しむようになった家族が沢山ありました。親も子供達も運動に対する自信を付けたのだと思います。

スキーへ行く時の心構え    

 心構えと言ってもおおげさな物ではありません。発作の時に飲む薬を持っている人は、忘れずにバッグに入れていきましょう。毎日予防の薬を飲んでいる人は、スキー場でも続けて飲んでおきましょう。毎日吸入をしている人は出来れば吸入器を車に積んで出かけましょう。それが無理な場合は御相談下さい。
 さて、泊まる宿について大事なことがあります。それは 新しい清潔なホテルに泊まることです。なぜなら、清潔な部屋、新しい寝具にはダニが少ないからです。あるキャンプで古い民宿を利用したところほとんど全員が発作を起こしたという報告があります。さて、その日滑ったスキー場の自分を夢に見ながら、スヤスヤと眠りましょう。

 
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