風邪が流行中!    


 一月二十七日(月)から突然に風邪の患者さんが増えてきました。金沢ではいくつかの学校で学級閉鎖が報道されていましたが、松任でも北陽小や美川小で学級閉鎖があったとのことです。また、子供だけではなく、お母さんやお父さんも高い熱を訴えて受診されることも多くなりました。
 症状を診ていると、いくつかの違った風邪が流行しているようです。一つは感冒性胃腸炎、もう一つはインフルエンザ。時に肝障害を起こすような、熱が長引く風邪も混じっています。白い便が出る白色便性下痢症も乳児で時に見られます。
 毎年のことですが、風邪のウイルスは寒い季節が大好きです。風邪にかからないためには、またかかった時には‥‥‥
 日頃の注意を復習してみましょう。

風邪にかかりながら強くなろう

 生まれたばかりの赤ちゃんは別にして、症状の強さはいろいろですが、一度も風邪にかかったことのない人はいないでしょう。幼児ならば年に六〜七回、中学生でも一〜二回は普通だと言われます。人間は、風邪にかかりながらウイルスに対する免疫力を付けて行くのです。

風邪の主な症状に対して

 発熱や寒気
 赤ちゃんの発熱は本当に心配です。生まれて一、二カ月の乳児でも家族の風邪をもらって熱を出すことがあります。母親の免疫に守られて軽く済むことが普通ですが、まれには重症な病気がかくれていることがあります。
 風邪の発熱自体は、それほど心配することはありません。熱のためにグタとしていたり、水分もとれないようなら、熱冷ましの坐薬や、飲み薬を使って下さい。熱があっても元気ならば無理に熱を下げる必要はないでしょう。
 熱のためにケイレンを起こす子供もいます。初めての場合や、五分以上続くようなら、主治医に電話しても結構です。ケイレンを起こしている時は、吐いた物が気管に入らないように、顔を横に向けてあげて下さい。
 嘔吐や下痢
 吐き気があるときは、番茶やスポーツドリンクを少しずつ何回にも分けて与えましょう。それもすべて吐いてしまうようなら、診察が必要です。吐き気止めの坐薬を利用してうまくいくことも有ります。風邪の時は、水分さえ胃に収まっていれば、昔のように三〜四日でに栄養失調になることはまずありません。
 下痢が続いても、笑顔があるようなら心配ありません。水のような便が何回も出る重症な下痢の場合は、母乳、水分(湯冷ましや番茶、スポーツドリンク)だけで水分補給を心掛けましょう。軽い時は、おかゆさん、やわらかく煮たウドンなどを与えて下さい。ミルクは半分に薄めた方が良いでしょう。牛乳、ヨーグルト、野菜、果物、甘いもの、脂肪の多いものは避けましょう。
 嘔吐と下痢が続き、機嫌が悪く、泣いても涙が出ないようなら重症の脱水が疑われます。すぐ病院へかけつけましょう。

 
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