新年にあたって    

 新しい年を迎えました。クリスマスからお正月への雰囲気は、大人だけでなく子供達にとっても、とてもウキウキとします。楽しいことがたくさんありそうな感じになります。クリスマスの贈り物。お正月のお年玉。おいしい食べ物。お正月の遊び。お父さんやお母さんの生まれ故郷へ帰ること。‥‥ どれをとっても、子供の生活に変化を与える楽しい出来事です。精一杯、子供達と関わりたいものです。
 さて、冬は良いことばかりではありません。インフルエンザが、待ち受けています。十二月号のマンスリーニュースを、おやすみしたおわびに、今回は、インフルエンザ特集号をお贈りしたいと思います。
インフルエンザの歴史
 風邪の原因となるウィルスは百五十種類あると言われています。なかでも、インフルエンザは、風邪の王様と言われるほど重要な病気です。大正時代に流行したインフルエンザであるスペイン風邪では、世界で二千三百万人の死者が出たことが記録されています。これは、栄養状態や衛生環境が悪かったこと、また抗生物質が無かったことが原因で、二次感染を起こしたためと思われます。


 インフルエンザの症状

突然高熱が出る
全身症状が強い
頭痛、腰痛、筋肉痛、
関節痛、全身けん怠感
少し遅れて呼吸器の症状
咳、鼻水、のどの痛み


インフルエンザワクチンは効果があるか?
 春に流行したインフルエンザの株が流行することが解かってきたために、予想が当たるようになっています。今年の流行は、A香港型とB型の混合型と言われます。今年のワクチンもそれが含まれています。うってなければ、二回かかる可能性もあります。ワクチンをうちましょう。
インフルエンザの治療
 インフルエンザの治療は、症状を収める対症療法が、主なものです。ウィルスを殺すような有効な薬剤はまだ見つかっていません。熱には、解熱剤、咳にはせき止めという感じです。大事なことは、無理をしないことです。自分の症状に合わせて、休養を十分にとり、栄養補給に心掛けてください。
インフルエンザの予防
 風邪に勝つためには、抵抗力を付けることが必要です。そのためには日頃睡眠をよくとり、栄養を付けて、運動を心掛けてください。乾布摩擦も皮膚と同時に気管も強くしますから出来れば夏から初めてください。風呂から出るときに冷たい水をかけるのも同様の効果があります。インフルエンザの嫌いな環境作りも大切な予防法です。ウィルスは、乾燥と寒さを好みます。のどに入ったウィルスを殺すためには、外から帰ったら必ずうがいをしてください。また、手洗いもだいじです。
こんな時は、病院へ行こう
 乳幼児や老人、妊婦は要注意です。初めてのウィルス感染や、抵抗力のない老人の感染は重症化することもあります。また、妊娠中に使う薬は気を付けなければなりません。さらに、喘息や、気管支の拡張症など肺の病気を持っている人も要注意です。
三日以上熱が出たとき、黄色いタンが出る人も、細菌の二次感染が考えられます。早めに、主治医を受診してください。

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