やさしさを持った人間を育てる   

 親が子供を育てるとき、どの親も自分の子供がやさしい人間になってほしいと願っています。日頃、新聞やテレビで残酷な出来事が報道されることも多いので、尚更なのでしょう。さて、人間は生まれつき、やさしさを持って生まれてくるのでしょうか?人によって考えは違うかも知れません。しかし、やさしさのあふれた住みやすい人間世界を目指すには、一人一人の子育てが大変重要なことは確かだと思います。
「やさしさ」とはなんだろう
 やさしさとは、なんでしょうかか。一言で言うのは難しいと思います。ここでは、私なりのやさしさを述べさせてもらいます。私は、「相手の身になって考える心」がやさしさだと考えています。でも、それがなかなか難しいのです。結局は体験しないと本当の気持は分かりません。登校拒否の子供を持った親の心は、持たない親には理解できないのです。しかし、少しでも相手の気持を理解する気持があれば、このやさしさが発揮され、けんかも戦争もずいぶん減るのではないでしょうか。
「やさしさ」はどこから       
 やさしさは、どこからやってきて、人間の心に宿るのでしょう。私は、人間は生まれつきやさしさを持っているのではない、と思います。生まれて初めて出会う人間、つまり、お父さん、お母さんからもらうのです。人間に生まれつきやさしさが備わっていたら、いろいろな悲劇は避けられたでしょう。親からもらえた人間と、あまりもらえなかった人間がいるからこの世から悲劇が無くならないのではないでしょうか。
親としてやさしさを子供にあげるために
 親からやさしさをたくさんもらった親にとって、子供にやさしさをあげることは、たやすいことだと思います。もし、もらえなかったお母さんは、ご主人からもらって下さい。親からも、ご主人からももらえなかった時は、自分を可愛がってあげて下さい。自分は、この世に一人しかいないのです。かけがえのない存在なのです。自分を大事にできると、子供の気持も大事に出来ると思います。ここから、世界の平和がやって来ます。こんなに単純じゃないかな。

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